部門長・学科長挨拶

九州大学大学院医学研究院保健学部門 部門長、九州大学大学院医学系学府保健学専攻 専攻長、九州大学医学部保健学科 学科長 佐々木雅之

 日本は世界的に見ても医療レベルが高い長寿国ですが、がん、心疾患、脳疾患などの疾患はいまでも日本人の長寿を脅かしています。また、治る病気や過去の病気と思われがちな感染症も、現在も多くの人を苦しめているとともに、あらたな感染症の発症や流行も毎年のように報告されています。医学は人体の構造と機能や疾病について学び、疾病に対する診断、治療、予防を学ぶ学問です。また、保健学は人の健康を守り保つための学問です。医学と保健学は人が豊かな人生を送るために重要な役割を担っています。

 九州大学医学部保健学科は、1903年(明治36年)に設立された福岡医科大学附属医院看護婦養成科を母体として、1969年九州大学医療技術短期大学部の設置を経て、2002年(平成14年)に誕生しました。さらに、2007年(平成19年)大学院医学系学府保健学専攻(修士課程)、2009年(平成21年)同博士課程、2015年(平成27年)修士課程助産コースを設置しました。本学科および専攻では、看護師、保健師、診療放射線技師、臨床検査技師および助産師の育成を行っていますが、医療技術のみではなく、豊かな人間性を備え、高度な医療・全人的チーム医療・高齢社会の医療・医療の情報化に対応でき、教育・研究者に発展可能で、国際医療の場で活躍できる人材の育成を目指しています。一方、進歩した医学と保健学の知識や技術は膨大であり、良い医療を行うためには多くの人々の協力が必要です。一人の頑張りではなく、多くの人がそれぞれのプロフェッショナルな力を合わせて進めていくチーム医療が求められます。

 保健学は比較的新しい学問領域でもあります。この領域は日々進歩していますので、解決すべき問題は山積されています。既存の知識を覚えて安心するのではなく、問題を見つけ出し、解決していかなければなりません。我々は医学と保健学の疑問点や問題点を解き明かし、新たな健康づくりを進めるための研究に取り組んでいます。この中で国際的な保健学のリーダーとなり、新たな情報を世界に発信できる研究者が育っています。研究は世界の進歩とともに自分が進化していくための能力や自ら学ぶ力を養う過程でもあります。教員と学生にとどまらず、様々な領域の方々とともに人の健康に貢献できるよう努力してまいります。

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